この原子量計算機は、化学式を入力するだけでその物質のモル質量(原子量の合計)を瞬時に算出する化学実験・学習支援ツールです。高校の化学から大学の無機・有機化学、さらには研究室や製造現場の秤量作業まで、幅広い場面でご活用いただけます。
対応しているのは単純な元素記号だけでなく、括弧を含む複雑な水和物や錯体、倍数表記(例:CuSO4·5H2O)にも対応しています。結果画面では各元素の寄与を内訳表示し、計算ステップも示すため、化学量論や反応式の係数比検討にも役立ちます。秤量ミスを減らし、正確なモル数換算をサポートします。
🔬 化学式とモル質量の計算
化学式を入力して「計算する」を押してください。
🧮 計算の仕組みと式
この計算機は、入力された化学式を字句解析し、各元素の出現数を数えて標準原子量(IUPAC 推奨値)を乗じ、合計することでモル質量を求めます。基本式は以下の通りです。
M = Σ (原子量i × 個数i)
例えば硫酸銅(II)五水和物 CuSO₄·5H₂O の場合、Cu(63.546) + S(32.06) + O₄(63.996) + 5×(H₂O: 18.015) を合算し、249.685 g/mol となります。括弧でくくられた部分(例: Ca(OH)₂)は内部を再帰的に解析し、直後の係数を掛け合わせます。詳しい原子量の出典は IUPAC 公式サイト を参照してください。
📐 計算例
例1: グルコース C₆H₁₂O₆
C: 12.011 × 6 = 72.066
H: 1.008 × 12 = 12.096
O: 15.999 × 6 = 95.994
合計 = 180.156 g/mol
例2: 水酸化カルシウム Ca(OH)₂
Ca: 40.078 × 1 = 40.078
O: 15.999 × 2 = 31.998
H: 1.008 × 2 = 2.016
合計 = 74.092 g/mol
⚙️ 使い方のヒント
化学式は大文字で元素記号を始め、2文字目が小文字の場合は続けて入力します(He, Mg など)。水和物は中黒(·)またはピリオド(.)で区切って入力できます。オプションの「物質量(mol)」欄に数値を入れると、必要な質量(g)も同時に算出されるため、秤量前の準備に便利です。類似の計算として タンパク質分子量計算機 も参考になります。
クイック入力ボタンを使えば、よく使う物質をワンクリックでセットできます。実験レポートの繰り返し計算にどうぞ。
🔬 精度と注意点
本ツールは標準的な平均原子量(相対原子質量)を用いています。同位体比が特殊な試料(例: 重水素標識化合物や放射性同位体を含むもの)では、実測値と数%異なる場合があります。また、丸め誤差を抑えるため結果は小数第3位まで表示していますが、天秤の精度(0.001 g など)に合わせて適切に有効数字を処理してください。
化学式の記法を誤ると計算結果が大きくずれます(例: CO と Co は別物)。入力後、内訳表示で各元素が正しく認識されているか確認しましょう。
📚 標準原子量 参照表(一部)
| 元素 | 記号 | 原子量 (g/mol) |
|---|---|---|
| 水素 | H | 1.008 |
| 炭素 | C | 12.011 |
| 窒素 | N | 14.007 |
| 酸素 | O | 15.999 |
| ナトリウム | Na | 22.990 |
| 塩素 | Cl | 35.45 |
| 鉄 | Fe | 55.845 |
| 銅 | Cu | 63.546 |
その他の元素については、上記 IUPAC の周期表や Wikipedia の原子量一覧 をご確認ください。化学反応の収率計算を行う際は 実収率計算機 と組み合わせると便利です。